第29回写真の町東川賞が2013年5月10日発表された。飛彈野数右衛門賞を受賞した山田實は、沖縄の写真界の草分け的存在。庶民の日常や街並みなどを丹念に記録、撮影してきた。一方では、本土と沖縄を繋ぐ重要な役割も担った。米軍統治下には、来沖した木村伊兵衛、林忠彦、東松照明などの身元引受人も勤めている。「山田實展 人と時の往来」展(沖縄県立博物館・美術館、12年)。『山田實写真集 故郷は戦場だった』(未来社、12年)及び、郷土沖縄を長年にわたり撮影し続けてきた活動に対し賞が贈られた。

その「東川町国際写真フェスティバル」や「写真甲子園」を企画、運営ぢたのが札幌出身の写真家・勇崎哲史氏である。私は1992年11月16日の『琉球新報』に初めて書評なるものを書いたのが勇崎哲史写真集『大神島記憶の家族』平凡社であった。


□神島というのは大城立裕氏の小説にもあるが、現実には三島由紀夫の小説「潮騒」の舞台になった三重県の神島、南方熊楠の保存運動で知られる和歌山県の神島、あと無人島で四つの神島があるが、その神島に大を冠するのは全国でも宮古の大神島だけで、そのことだけでもミスティックな名前の島である。