1941年1月25日 池宮城秀意『沖縄県中央図書館報』創刊号

1937年9月 『沖縄県人事録』沖縄朝日新聞社「諸見里朝清」
沖縄県中央図書館長 諸見里朝清○館報発刊に臨みてー帝国は今や単なる「非常時局」から「新体制の確立」へと邁進せねばならぬ情勢下にあって、大政翼賛運動を強力に拡し進めねばならぬ時機に際会しているのである。而して眞個の翼賛体制は単なる命令によって成就され得可きものでなく、一億国民が一心となって自ら発するところにこそ成就され、確立されるものである即ち物事は作らるるに非ず、生れ出るのである。

1941年9月25日 池宮城秀意『沖縄県中央図書館報』第9号
沖縄県中央図書館長 諸見里朝清○沖縄文化聯盟の結成と町村図書館事業の振興ー沖縄文化聯盟は8月9日「帝国の歴史的使命に立脚し民族的自覚に基づき総合的国民文化の昴揚並びに浸透を期す」との目的を掲げて雄々しく新発足をした。この目的を達成するために大政翼賛会沖縄支部と表裏一体の関係を緊密にし各加盟団体の聯絡統制を図り、また教育、産業其の他各系統団体の協力の下に各般の施設を企画実地して本県文化の再建設に一新紀元を画することが期待されている。

1942年1月25日 池宮城秀意『沖縄県中央図書館報』第13号
沖縄県中央図書館長 諸見里朝清○決戦下の文化翼賛を強化し南方開発の使命完遂せよー米英に対する宣戦の大詔を拝したときわれら一億国民は粛然、緊張胸を躍らし晴れやかな陽光を仰ぐの気持ちで恐懼感激した。大東亜戦争勃発するや、 大稜威の下無敵皇軍の寄襲電撃的神速果敢なる力戦奮闘により、瞬く間に米国太平洋艦隊、英国東洋艦隊を覆滅し、次々に要衛を占拠し開戦二旬にして米英東亜侵略の牙城たる香港、マニラ」は既に陥落し、星港、蘭印の攻略も目捷の間に迫り大東亜共栄圏の建設が急速に進捗しつつあり、感謝と感激を胸に湛えて戦捷の新春を迎へた歓喜は筆紙に尽し能はざるところである。
 支那事変は大東亜戦争に飛躍的発展して、八紘一宇の大理想を顕現すべき聖戦の目的が一層明確になった。過去数百年欧米人の爪牙毒手の桎こく下にあった東亜民族を解放して東亜の新秩序を建設すべき長期戦であり、長期建設であって帝国の隆替、東亜の興廃は実にこの一戦にある。不敗必勝は神州日本の伝続的信念であって一億一心火の玉となって殉忠殉国の誠を捧げこの戦を勝ち抜かねばならない。

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1970年2月 『新しい日本 九州③』国際情報社 池宮城秀意「沖縄・昔と今」