斎藤陽子(Walnut, California)12-10日ー師走の時間の経つのは早いもので、もう10日過ぎてしまいました。雨続きのロスアンゼルスも久しぶりに秋晴れになりましたが、外界の庭などはたっぷりと水を含んで、まだ濡れていて、猫は散歩に出たい様ですが、あいにく猫には外出の靴が無く、室内で恨めしそうに外を眺めています。
 トックリキワタはカリフォルニアの日系人には「南洋桜」とも呼ばれ、9月に咲くこの花の盛りには、桜がわりに眺めてふる里日本を思い出しています。原産は南米ブラジル、パラグワイ、アルゼンチンと言われていますが、温かい南カリフォルニアの気温にも合うようで、こちらでは街路樹によく使われています。カリフォルニアの街路樹のトックリキワタは9月中旬にピンクの花が開花し、12月には15センチほどの大きな実をつけています。1月にはこの実が割れて中から綿様の種をつけた毛が出て、空中を舞い交いますが、この木はパンヤ科の木と言われる通り、実がはじけて実の中から出る毛をパンヤと言っています。今では縫いぐるみやクッションの中身には化学合成綿が使用されていますが、65年ほど前の私が幼い時は合成綿の代わりにトックリキワタの実の中身のパンヤが使用されていたものです。

 トックリキワタと名前が付くように、この木の幹は徳利の様な形をしているからと言われますが、乾燥しているカリフォルニアではこの木は徳利状ではなく、細くスマートな幹をしています。キワタの実の中身をモズが来て盛んについばんでいましたが、食用についばんでいるのか、多分巣作り用についばんでいるか、沢山のモズが飛び交って来ていました。園芸店では別名トボロチ、パラボラッチョとも呼ばれています。

 斎藤陽子(Walnut, California)12-7日ー78年前の12月8日も日曜日だったと言います。きょう12月8日も日曜日を迎えるアメリカ在住の日本人には、今日がまことに居心地の悪い「ユウツな一日」となるのです。案の定、車のラジオやテレビの報道番組では「日本が背後から不意打ちでハワイ・オワフ島のパールハーバー(真珠湾)を1941年の78年前の今日、宣戦布告無しのだまし討ちをした日だ!」と報じています。日本海軍機動部隊の300機を超える航空機が、パールハーバーに停泊していた米国太平洋艦隊を奇襲攻撃し、米国側は死亡者約2400人、負傷者1200人を出し、これが後に泥沼のような様相になる太平洋戦争へと、なだれ込んでいった日なのです。
 日本国内からのニュースを見ていると、太平洋戦争開始の真珠湾攻撃の報道が日本では余り見かけ無い最近の傾向は、どういうことなのか不思議な現象でもありますが、日本人には太平洋戦争の開戦攻撃は、遠い記憶の彼方に忘れ去られたのでしょうか。それとも加害者側は忘れやすく、被害者側は絶対に忘れないという法則も有りますが、日本が犯した過ちには触れない風潮なのでしょうか。反対に長崎、広島の被害者側としての日本は毎年アッピールしていますが、加害者の側の米国では長崎、広島は語られないのと同じ原理なのでしょう。
 この太平洋戦争の開戦となった真珠湾攻撃から2週間後の、歴史の渦が巻いている混沌とした時代の、1941年12月24日の開戦時の子として生まれた私ですが、戦争に突入して間もない日に、我が子を産んだ親の気持ちはどんなものだったのかと興味が有り、明治生まれの母に聞いたことがありますが、母からは当時の国策は「産めよ増やせよ」を奨励していたから、愛国の母として喜ばれたものだとの答えが返ってきて、歴史の恐ろしさを感じたものです。
 78年前の今日を境に、沢山の人々は肉親や兄弟、恋人との悲しい別れを体験し、これまでと変わった人生を歩み初めた歴史を思うと、やりきれないものがあります。平和な今日を築いてくれたのも犠牲になった方々のお陰と、祈る気持ちで心を込めめて真珠湾開戦日の今日を迎えますが、最近の日本は「いつかきた道」の傾向を戦時中に生まれた者として感じますが、そういう危惧が本物にならないことだけを祈るのみです。

写真はハワイ真珠湾攻撃時の爆撃写真とハワイ・パールハーバー海上の戦艦アリゾナ記念館の写真です。

 斎藤陽子(Walnut, California)12-6日 今週末の土曜、日曜もLAは雨との予報です。日本では野生動物によって、自分が可愛がっているペットの猫などが、殺されると言うことは余り聞きませんが、カリフォルニアでは良くあることで、これまでわが家の愛猫2匹もがコヨーテの犠牲になっております。このところカリフォルニアではコヨーテが増え、その勢力が拡大し、ハリウッドの住宅地を徘徊したり、サンフランシスコの街中で頻繁に出没しています。コヨーテはイヌ科の動物で、かつて北米大陸の西側3分の2の地域だけに生息していましたが、20世紀に入ってそのエリアを劇的に広がったと言われています。
 現在の生息域は1950年代と比べて40%も拡大しており、北はアラスカ州から、南は中米パナマにまで達しています。北米に生息する肉食動物での中ではコヨーテは最も勢いを強めて増えています。ここまで増えた要因は幾つかあり、コヨーテの天敵であるオオカミが、毛皮の乱獲目的で絶滅寸前まで減っていることもあります。またこれまではコヨーテの毛皮も利用していましたが、コヨーテの毛皮の販売規制が成立し、コヨーテ捕獲ができなくなったことも一因です。またエサが豊富な郊外の住宅地が増えたことで、進化の中で獲得した天性の粘り強さを使い生き延びて、数が増えた要因だと言われています。米国内で1年間に駆除されるコヨーテの数は40万匹以上と言われ、そのうち8万匹は米国連邦政府によって駆除されています。コヨーテは「米国で最も迫害されている野生動物」という見方もできるのですが、それでも実際にコヨーテの個体数は増えているという現実は驚くべきことです。
 コヨーテはイヌとの間に繁殖能力のあり、雑種を作ることが可能で、交雑で生まれたコヨーテはコイドッグ (Coydog) と呼ばれていて、このコイドッグはコヨーテよりも家畜などを襲う習性が強くなり、問題視されています。30年前にカリフォルニア州立大学農学部に勤めていた時に、交通事故に遭って死亡したコヨーテの冷凍死体の寄生虫をリサーチしたことがありますが、その表皮に棲むダニやノミの数に驚いたものですが、これらの寄生虫は狂犬病の媒体の役割りをするので、野生動物が増えることは大きな問題でもあります。月夜の晩はコヨーテの集団が、遠吠えをして眠れない夜もあります。


斎藤陽子(Walnut, California)12-5日 クリスマスの飾り付けと言えば「松ぼっくり」の出番です。
クリスマスの飾り付けを演出してくれる、欠くことのできない「松ボックリ」または「まつかさ」は専門用語では「球果(きゅうか)」と言うようです。
写真のカゴに飾られているのが普通の大きさの松ボックリ、前方の大きなのはジャイアンツ・セコイア・パインコーンと言う名の松ボックリで、普通の物と比べると大きさは30センチ程はあり、松笠の中でも最大級です。


カリフォルニア・セコイヤ松は樹齢2500年の巨大松の木で、「まつかさ」の名はジャイアンツ・セコイア・パインコーンと呼ばれています。セコイヤ松は100メートルは越し、この巨大松は木の根元の幹がくり抜かれて、車が通っている絵葉書などを見たこともあるかと思います。この巨大「松ぼっくり」の俗名はウイドーメーカー(widow maker)とも土地の人には呼ばれていて、この松笠が落下して当たると、ウイドーメーカー「後家作り」「未亡人製造」という言葉が付くほど、危険きわまる物体でもあるようです。
ジャイアンツ・セコイヤ・パインコーンと呼ばれる松かさを作る、カリフォルニア・セコイヤ公園の樹齢2500年のセコイヤ松も有名ですが、もう一つのカラベラス・ビックツリー州立公園にあった、直径10メートルの巨木は1880年代にヨセミテ国立公園の同様の樹木と競合するために、独自のトンネルが設けられ、カリフォルニア北部の最大の観光スポットの一つで有名だった巨大松の木で、根元がくり抜かれたトンネルは車がドライブスルーができました。
最近は歩行者のみが抜けられるという規制がかけられていた巨大松の木でしたが、3年前の正月3日の大雨で、倒壊したとニュースで報じています。
観光客に人気のあった北カリフォルニアの名所がひとつ消えてしまいました。
アメリカには忘年会は有りませんが、日本は師走に入って最初の華金、忘年会も多いことと思いますが、どちら様も素敵な週末をお過ごしください。

斎藤陽子(Walnut, California)12-4日 明け方の気温は3℃と寒い朝の南カリフォルニアの水曜日ですが、日中は13℃ほどになるとのことです。
 例年ですと主人が頑張って飾り付けてくれる電動式のゲート(外門)の、直径1㍍50㌢のクリスマス・リースも、今年は11月末の感謝祭から、9ヵ月ぶりの雨が降り続きで、わが家の門の飾りつけはまだ飾れず、サンタが来る体制が整ってません。9ヵ月ぶりの雨は1日中シトシト雨で木々も喜んでいます。
 日本からのニュースによると、年末には流行語大賞なるものがあり、今年の流行語大賞は「One Team」「タピる」や「# Ku Too」などと言われています。
この賞は1年の間に発生したさまざまな「ことば」のなかで、軽妙に世相を衝いた表現とニュアンスをもって、広く大衆の目・口・耳をにぎわせた新語・流行語を選ぶとともに、その「ことば」に深くかかわった人物・団体を毎年顕彰する大賞とのことです。
 今年の流行言葉と言われても、自国の言葉でありながら、海外にいると初めて聞く奇妙な日本語造語言葉であり、自分の母国の文化に付いてゆけない事が時々あります。まさに言葉は生きていると言われますが、特に若者の言葉は、独走して手の届かない方向を走って行っているのは、海外に住んでいるからでもなく、歳のせいもあるのでしょうか。流行語大賞と言われても、何だかよその国の文化に触れているような、複雑な気分で年を越すようです。せっかく流行語大賞があるのなら、海外居住者にも理解できて、もっと人の心を高揚させてくれて、印象に残る言葉が生まれないか期待したいものです。

斎藤陽子(Walnut, California)12-2日 連休明けのきょう月曜日は【サイバーマンデー Cyber Monday】。アメリカ合衆国で感謝祭の次の月曜日を指し、この日はオンラインショップで、ホリデーシーズンのセールの開始日です。2010年代半ば頃からオンラインでの購買が盛んになり始め、各社が大々的なキャンペーンを実施しています。きょうのFacebookでは00% Off の商品広告も多く、インターネットを使ってECサイトにアクセスして買い物をする人々が増えていると言います。感謝祭の休暇中には実店舗での買い物に外出したりした人々が、帰省して人々は家庭やオフィスに戻って、オンラインでショッピングすると言われています。

 南カリフォルニアのショッピング・センターもクリスマス色になり、ショッピングセンター内に飾られている、高さは30メートルもあるクリスマス・ツリー、おそらくロスアンゼルスでは最大の大きさの様で、さすがのアメリカ人もその大きさに驚いています。このツリーひとシーズンのための設置代金および運営費が、なんと1500万円もかかると言われています。提供はキャデラック自動車会社と小さく表示しています。
忘年会の無いアメリカですが、各企業は社員への慰労を兼ねて普段のお昼はクリスマス・ランチなどを催しますので、レストランはどこも予約で埋まっています。12月に入ると、わが街 Walnut市の郵便局には、子ども達の夢を受け付ける、毎年恒例のサンタクロース宛ての、郵便手紙を受け付けるポストがお目見えしました。

斎藤陽子(Walnut, California)12-1今日から師走です。
 9ヵ月ぶりに降った南カリフォルニアの雨は、サンクスギビング(感謝祭)のお休み中降ってましたが、きょうは4連休最後の日曜日を迎え、幾らかお天気になりましたが、どんよりとした冬空で、南カリフォルニアらしい碧空は望めません。

彼方の山はこの雨ですっかり積雪が山のふもと600㍍まで積り、わが町 Walnut 市からの、彼方の山は冬景色となりました。庭のレモンはたわわに実って、雪山とレモンはどこかアンバランスの風情です。気温は11℃ 夜間の気温は4℃と、寒い日曜日です。猫の次郎も外に遊びに出ることなく、雨あがりの外を眺めています。歳を取ると、時が過ぎゆくのが早く感じられますが、2019年もあと1か月、元気に何事も無く過ごしたいと願うのみです。お友達の皆さまも、お風邪などひかぬよう、お忙しい師走をお過ごしください。

「フジテレビ」2019-12-29 アメリカ・ユタ州の国立公園で11月29日午前7時半ごろ、ユタ州のアーチーズ国立公園でハイキングをしていた日本人の男女3人が転落した。地元警察などによると、死亡したのは、カリフォルニア州の網本敏明さん(65)と妻とみられている。現場となったアーチーズ国立公園は、アメリカ西部ユタ州にあり、浸食によってできたアーチ状の岩が2,000個以上あり、日本からの観光客も数多く訪れることで知られている。公園のSNSは、この日、雪が積もっていて滑りやすい状況だと、来園者に注意を呼びかけていた。

斎藤陽子(Walnut, California)11-29 きょうの南カリフォルニアは一日中雨が降っていて、気温は11℃ 夜間は6℃と、寒いサンクスギビング・デ(Thanksgiving Day)感謝祭です。米国ではクリスマスについで感謝祭は大きな祝祭日ナショナル・ホーリデー(National Holiday)で、ほとんどの人々は今日木曜日から4日間の感謝祭4連休になります。従来サンクスギビングは教会を中心の行事でしたが、最近の感謝祭は宗教的な意味合いはかなり弱くなり、親族や友人が集まる大規模な食事会として、大切な家族行事のひとつと位置づけられています。
  
 特に感謝祭前日と感謝祭休日最後となる日曜日は空港、高速道路、鉄道などの交通機関が1年のうちでも最も大混雑するといわれています。感謝祭はどの家でもこの日は七面鳥(Turkey)ターキーの丸焼きを料理する習わしです。これは1620年にイギリスから新天地を求めてアメリカに来た人々が、寒い冬を迎えて飢えと戦っている姿を見かねたネイティブ・アメリカンインディアンから、トウモロコシと七面鳥を恵んで貰ったことからの、感謝の気持ちから来ていると言われています
 アメリカ全土で今日は相当数の七面鳥がサンクスギビング・ディナーの餌食になるのを見かねて、大統領が二羽の七面鳥に恩赦を与え、屠殺される運命から無罪放免の恩赦する(Turkey Pardon)という、歴代恒例行事がホワイトハウスで行われると言う、笑えるおまけまで有ります。ニューヨーク市の百貨店メイシーズでは、1924年から毎年巨大な風船を用いたパレード「メイシーズ・サンクスギヴィング・デイ・パレード」が恒例行事となっています。木曜日のサンクスギビングデーの翌日は「ブラック・フライデー Black Friday」と言い、年間を通して最も多くの店が、この連休中の金曜日に、クリスマス用の割引セールをし、小売り業者は黒字売上となることから、「ブラック・フライデー」と言いますが、人々が買い物に出掛けるのがこれまでの習わしでしたが、最近はネット通販に客を取られている傾向も有るようです。
〇[ワシントン2019-11-26 ロイター] - 米国のトランプ大統領は26日、感謝祭を前に七面鳥に「恩赦」を与える恒例の行事に出席した。選ばれた「ブレッド(パンの意味)」と「バター」という名前の2羽の七面鳥は、バージニア州の特別保護施設に送られ、食卓に上ることはない。/米国では感謝祭の祝日に当たる28日、4500万羽以上の七面鳥が消費されると推定。




斎藤陽子(Walnut, California)12-9日ー7皆さんのご家庭ではクリスマス・ツリーは飾られましたか。アメリカの家庭では週末は、いよいよ家の外の飾り付けに忙しい家庭が多いようですが、ロスアンゼルスの週末は雨続きで、クリスマスの飾り付けが思うようにゆきません。こちらでは日本のお正月の門松やしめ縄の様な感覚で、各家ではクリスマス・ツリーを飾ります。
 このクリスマス・ツリーを飾る由来は諸説あるようですが、ヨーロッパの厳しい冬の中で、葉が落ちないモミの木などの常緑樹には「永遠の命の象徴」とドイツなどで尊ばれ、「モミの木に住む小人が幸福を運んでくれる」といういわれ、クリスマス・ツリーを飾る様になり、この小人がサンタクロースの起源とされているようです。1419年ドイツの教会で初めてクリスマス・ツリーが飾られて、1600年にはドイツ全土で普及したとのことです。アメリカでのクリスマス・ツリーの最初の飾りつけは、ドイツからの移民によって1746年に飾られたとのことです。日本では1860年、時のプロイセン大国(現ドイツ)の日本公館で、初めてクリスマスツリーが飾られ、1900年に商業的なクリスマス・ツリーの飾りつけが、東京銀座で行われたと言われています。このクリスマス・ツリーの人工ツリーはアメリカでも中国からの輸入品が占めていて、2メートルの大きさで1万円ほどです。
 新鮮な生のクリスマス・ツリーのモミの木は、ワシントン州やアイダホ州などで栽培されていますが、オレゴン州で栽培されている物だけでも700万本も出荷されると言われていますが、クリスマスが終わり、枯れたモミの木の変わり果てた姿を見るのは、植物好きな私にはとても忍びない気分がして耐えられません。この日のために数年間と長いこと生きてきた、木を切り倒すのですから、贅沢もここに極めりとも思えるのですが、モミの木の匂いが好きで生のツリーでないと、クリスマスは来ないと言う人も居ますし、冬でも緑を保つ強い生命力の象徴への憧れで、飾る人も多いようです。
 私も始めてめてアメリカに住んだ時には、モミの木のクリスマス・ツリーに憧れて、生のクリスマスのツリーを飾ったものですが、クリスマスが終わって、最近は再生利用されるとはいえ、ゴミ回収日に捨てられる見事に大きい生木の哀れな姿を見るのが忍びなく、毎年同じ模造の人工模造ツリーを使う様にしています。ニューヨークなどでは2000年頃から、鉢植えのクリスマス・ツリーのレンタルが有り、クリスマスが終わった後に農場へ返すとうシステムを取り、自然への共生を考える運動が行われていると言われています。これからお天気に恵まれる日にはクリスマスツリーを車の天井に寝かせて運ぶ車が良く行き交います。