2011年9月15日(木)、市内与儀公園内の山之口貘詩碑に案内標柱と説明板が設置され、除幕式が挙行されました。 案内標柱と説明板の設置については、郷土の偉大な詩人の詩碑が人々の記憶から薄れつつあることを憂う文章を、新聞紙上へ投じた伊波興太郎氏の働きかけがきっかけでした。
 
趣旨に賛同し、大同火災海上保険株式会社と株式会社琉球新報社が費用を負担することになり、説明板の内容や案内標柱のデザインを、那覇市歴史博物館が担当しました。 説明板には、山之口貘の詩人としての足跡が記され、案内標柱には、詩の題材になった「デイゴ」、「アダン」、「ソテツ」、「バナナ」がデザイン化されています。
 
詩碑は、1975年7月19日、詩人の13年忌にあたり建立期成会の尽力によって、2万人のカンパが集められ、与儀公園内に設置されました。詩碑には、詩人が最も愛したと言われる作品「座蒲団」の自筆の扁額を拡大して刻まれています。 (那覇市HP)

「貘さん」知って 与儀公園に詩碑説明板
2011年9月16日『琉球新報』
山之口貘詩碑の説明板の除幕式=15日、那覇市の与儀公園
 那覇市与儀公園内にある山之口貘詩碑のそばに説明板と案内標柱が新たに設置され、琉球新報創刊記念日の15日に除幕式が行われた。
 設置費用50万円は「山之口貘賞」および貘さんの生誕100年を記念して創設された「神のバトン賞」を主催する琉球新報社(富田詢一社長)と、CMで貘さんの詩を使用している大同火災海上保険(照屋侑社長)が負担し、那覇市に寄贈した。
 山之口さんの詩「座布団」を刻んだ詩碑は1975年7月19日に建立されたが案内表示もなく目立たないことから、やえせプランニングプロデューサーの伊波興太郎さん(63)が2010年12月に説明板などの設置を那覇市に要望。琉球新報社と大同火災海上保険に協力を 呼び掛けた。
 説明板は富田社長、大同火災海上保険の宮良直人会長、佐久川馨那覇市市民文化部長、伊波さん、第1回山之口貘賞受賞者の岸本マチ子さん、貘さんについて研究する仲程昌徳さんが除幕した。
 伊波さんは「貘さんを若い世代に知ってもらうためにも説明板と案内標柱が設置されたのはうれしい」と喜んでいた。







□説明板には末吉安久氏が「貘さんおいで」のぼり旗を持って貘さんの隣りに写っている写真がある。なお、沖縄県立図書館の左側には「安冨祖流楽祖之碑」がある。安冨祖流絃聲会が1964年1月18日に建立しものだが、設計は末吉安久である。ちなみに、揮毫は島袋光裕、刻字が安里清謙、施行が安里清福である。沖縄県立図書館の館長室には歴代図書館長の一人として末吉安久の写真も飾られている。

null
大宜味村立芭蕉布会館の山之口貘「芭蕉布」碑(大宜味村商工会20周年記念事業として建立・平成10年)の前で、新城あけみ