シベリア


黒田清のサイン

黒田清 くろだ-きよし
1931-2000 昭和後期-平成時代のジャーナリスト。
昭和6年2月15日生まれ。昭和27年読売新聞大阪本社に入社。社会部長をへて編集局次長。コラム「窓」を執筆,大型連載「戦争」を手がけたほか,黒田軍団とよばれる社会部をひきいておおくのスクープをものにした。61年退社して黒田ジャーナルを設立し,「窓友新聞」を発行。平成12年7月23日死去。69歳。大阪出身。京大卒。著作に「警官汚職」(共著),「新聞記者の現場」など。(→コトバンク)


1980年8月7日『新聞記者が語りつぐ戦争 戦争記念館』読売新聞大阪社会部




1999年1月10日『赤旗』黒田清「半共ジャーナルーインターネット社会の恐ろしさ」
〇・・・しかもインターネットの発達は、ますますこのような人たち、現実社会からは逃避して、インターネットを主なる舞台として生きる人たちが増えることを意味する。この人たちは社会をよくするために、政治や選挙や平和や人権といったことを真剣に考えるだろか。いやその前に、世の中をよくしようと思うだろうか。それが恐ろしいのである。

 大谷昭宏ー東京都目黒区出身。目黒区立第十中学校、早稲田大学高等学院を経て、早稲田大学政治経済学部政治学科卒業。 大学卒業後の1968年4月、読売新聞社に入社、徳島支局勤務[2]。1970年、大阪読売社会部(警察担当)へ異動。上司である黒田清と共に「黒田軍団」の一員として、数多くのスクープ記事を取材。1980年より、朝刊社会面コラム欄『窓』を7年間にわたって担当。1987年、黒田が当時:取締役論説委員長で現在主筆である渡邉恒雄との社内政治対立から大阪読売を退社した際、行動を共にし、黒田と共に黒田ジャーナルを設立。2000年7月、黒田の死去に伴い黒田ジャーナルを解散し、個人事務所を設立。1987年の退社以来、読売新聞の子会社である日本テレビ系列の番組に出られずにいたが、2006年に『NNNきょうの出来事』にコメンテーターとして出演。→ウィキ


『週刊実話』2017年1月5・12日号 大谷昭宏の時事炙り出し〇12月8日、まさに75年前の真珠湾攻撃の日、最高裁は、神奈川県厚木基地周辺の住民が国に対して自衛隊機の飛行差し止めと、騒音被害への損害賠償を求めた裁判で、地裁、高裁が認めていた差し止めや賠償をすべてひっくり返して住民全面敗訴の判決を言い渡した。地裁高裁段階で基地を同じように使用している米軍の飛行差し止めなどについて「国の裁量外」、つまりアメリカのやることには口は出せませんと訴えを却下しているので、基地周辺の人々は米軍にも自衛隊にも泣き寝入りしなさい、ということが確定したのだ。(略)

天木直人のメールマガジン2017年1月14日第36号 ==============================================================

  ミサイル防衛を強化せよと書いた読売新聞社説の支離滅裂

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 きょう1月14日の読売新聞が、日本のミサイル防衛について、「強化策を多角的に検討せよ」という社説を掲げた。大手新聞の社説と言えば、立派な記者たちが議論を尽くして書き、世論を主導する影響力のある立派なものと思われがちだ。しかし、現実はそうではない。メディアの劣化と情報公開が進んで、素人でもそのおかしさが見抜けるほど、馬鹿げた社説が増えている。

 このミサイル防衛強化に関する社説もその一つだ。そこにはこう書かれている。「迎撃力の強化だけで良いのかという問題もある。多数のミサイルが一斉に発射された場合、すべてを撃ち落とす事は困難だ」と。その通りだ。いや、「困難」どころか、「不可能」である。

 その社説はまた、こうも書いている。「新たな段階に入った北朝鮮の核・ミサイルの脅威に対して、日本防衛の強化策を多角的に検討することが大切である」「費用対効果や、既存の迎撃システムとの組み合わせなどの冷静な分析が求められる」と。これも、その通りだ。

 そして、またこうも書いている。稲田防衛大臣がグアムの米軍基地を訪れて導入に前向きな発言をした米国の「最終段階高高度地域防衛(THAAD)」システムについて、1基千数百億円もかかると。ここまで書くのだから、誰がみても迎撃ミサイル強化をこれ以上進めていくことが適切か、ミサイル防衛強化より効果的で、安上がりな防衛政策を検討すべきだと、その社説は結論づけていると思うだろう。

 そして、それはまともな判断だ。当たり前だろう。いまの日本は、高齢者を見捨て、若者の生活を救えないほど赤字が累積している。乾いたぞうきんを搾り取るように税負担を高め、社会保障を削っている。
撃ち落とす事が不可能で、一発でも落ちたらお終いのミサイル戦争の為に、米国の高額なミサイルシステムを買って国民の血税をトランプの米国にくれてやる余裕などどこにもない。戦争の犠牲になる前に国民は生活できなくなる。カネを使わない外交をもっとうまくやれという話だ。まともな国民なら誰もがそう考えるはずだ。ところが、その読売の社説は何と結論づけているか。

 迎撃ミサイルシステムをさらに強化せよ、高高度防衛システムを導入せよ、それでも危ないから、発射させないように敵基地攻撃能力を高めよ、これは自衛の範囲内だから憲法上の問題は生じない、自衛隊が米軍を補完する形で攻撃力を高めれば、日米同盟の抑止力は一段と高まる。こう結論づけているのだ。

 なぜこのような支離滅裂で馬鹿な社説を読売新聞は掲げるのか。それは読売新聞が今や完全に安倍首相の御用新聞になってしまったからだ。安倍首相の政策が正しいと国民に思わせることが社命であるからだ。いくら押し紙で購読数を水増ししているからといっても、いまでもこんな新聞が全国一の購読者を誇っているというのである。ここに日本が直面する問題のすべてが凝縮している(了)