2014・8/不二出版「『犯罪科學』解説・総目次・索引」
 





「『犯罪科學』解説・総目次・索引」の執筆者索引を見て、沖縄に関わりのある人物を紹介する。

安藤盛は戦前、来沖した人物で、ジュンク堂那覇店で青木澄夫『放浪の作家ー安藤盛と「からゆきさん」』(風媒社)を入手した。私の知らない安藤の沖縄関連の著作もその目録にあった。本誌に収録されてない琉球新報の1938年6月の記事を紹介する「南洋及び支那通として知られていた著述家安藤盛氏は21日東京の自宅において逝去した。氏は昭和11年、同12年の2回に亘り本県に来遊し週刊朝日其他の雑誌で紀行文を発表、本県紹介に努め県人から親しまれていた。なほ生前本社へ長編小説(琉球新報に連載「紅雀」絵・西銘生一)を寄せたが未発表のうちに急逝し遂に遺稿となった享年41」とある。

関連資料ー2001年9月『けーし風』第32号「特集 旧南洋群島のウチナーンチュ」

伊東忠太、伊波普猷、岩田準一(琉球の男色を調査)、巌谷小波、大宅壮一、喜田貞吉(1933年1月 『沖縄教育』第百九十八号<昭和会館落成記念>□喜田貞吉「琉球民族の研究に就いて」)金城朝永、東郷青児、西村眞次、宮尾しげを、①饒平名紀芳らが居る。

1938年4月19日『琉球新報』「饒平名紀芳氏 7年振に帰る」

null




□1932年1月『犯罪科学』
危機を探るー伊奈信男①
犯罪と藝術の交錯ー長谷川如是閑②/犯罪時評ー淡海浩/ドル買は犯罪か?
<結婚とは何ぞや>
輓近結婚問題とその傾向ー赤神良譲/結婚制度発達史話ー渡邊稔/近親婚の禁止と其起源ー古賀斌/多妻一夫結婚論ー上田恭輔/一妻多夫発生の原因を観るー山守晃三郎/乱婚異説ー芳田辰夫/朝鮮結婚風俗誌ー師尾源蔵/寒帯土人風俗と性生活ー田島純吉/性器崇拝ー北野博美③/メラネシア群島に於ける婚姻奇習ー大和紀彦

猿とその生態・性生活ー中西悟堂/頭蓋骨崇拝ー金城朝永/御所役人に働きかける女スパイー三田村鳶魚④/トム・ムネイ事件ー木村毅/ハシリガネー岩田準一⑥

①いなのぶお【伊奈信男】
1898‐1978(明治31‐昭和53)
日本の代表的な写真評論家,写真史家。松山生れ。1922年東京大学美学美術史科卒業。32年《光画》創刊に参加。その創刊号に〈写真に帰れ〉を発表。これは従来の印象批評を排して写真芸術の〈機械的メディアの特性〉を強調,写真の本質を追究したもので,日本に近代的な写真批評を確立した論文とされる。reportage photoを最初に〈報道写真〉と訳し,この分野の体系を明らかにした。第2次大戦後は評論活動のほか,日本写真協会常任理事などを務めた。(→コトバンク)

②はせがわにょぜかん【長谷川如是閑】
1875‐1969(明治8‐昭和44)
明治・大正・昭和期3代にわたって活躍したジャーナリスト,評論家。本名万次郎。東京深川に生まれる。もと山本姓であったが,1884年,曾祖母の養子となり改姓。父は材木商として成功し,1883年浅草で〈花屋敷〉と称する動物園なども備えた娯楽センターを経営したが,長谷川の少・青年期にしばしば事業に失敗,倒産,再建を繰り返した。98年東京法学院(中央大学の前身)を卒業,1903年,かねてから〈罪人の研究〉(60回連載)などを寄稿していた日本新聞社に入社した。(→コトバンク)

③民俗学者、北野博美について知りたい。 1893(明治26)年1月28日?1948(昭和23)年3月7日。福井市乾上町に福井藩士文蔵の長男として生まれる。本名は文次郎。14?5歳より地元福井で新聞記者となり、その後しばらくは旅役者とともにどさ回りの生活をしていた。折口学に傾倒し、日本民俗学協会の幹事として「日本民俗」を編集した。 (→山梨県立図書館)

④みたむらえんぎょ【三田村鳶魚】
1870‐1952(明治3‐昭和27)
江戸研究家。東京八王子に,三田村善平の次男として生まれた。本名玄竜。20歳ごろまでは三多摩の壮士として活動したという。1894年《中外商業新聞》の記者として日清戦争に従軍したが,病を得て帰国,寛永寺の大照円朗を知り,戦後,得度受戒した。30歳のときより執筆を始め《読売新聞》に掲載されたが,1903年甲府で《山梨日日新聞》などの記者となってより〈甲斐方言考〉を《風俗画報》に連載し,水戸,名古屋へと移るに従って,近世研究に入っていった。(→コトバンク)


⑥岩田準一 いわた-じゅんいち
1900-1945 昭和時代前期の挿絵画家,民俗研究家。
明治33年3月19日生まれ。中学時代から竹久夢二と親交をもつ。江戸川乱歩の「パノラマ島奇譚」「鏡地獄」などに挿絵をかく。郷里三重県志摩地方の民俗伝承の研究や,男色の研究でも知られ,南方熊楠(みなかた-くまぐす)との往復書簡がある。昭和20年2月14日死去。46歳。文化学院卒。旧姓は宮瀬。著作に「志摩のはしりかね」など。(→コトバンク)


中村 圭子【編】『石原豪人―「エロス」と「怪奇」を描いたイラストレーター』 (新装版)河出書房新社(2010/08)