01/07: 1960年頃の観光絵ハガキ「東京名所」
2012年6月13日の所感
マンハッタンから北へ80キロほど、米国最初そして最大級の陸軍士官学校ウエストポイントがハドソン渓谷の森の中にある。 精神力・頭脳・体力全てにおいて選び抜かれたエリートしか入学できないこの陸軍士官学校からは歴史上重要な将軍が輩出された。 第二次世界大戦でヨーロッパの連合軍最高司令官となり、米国代34代大統領にもなったアイゼンハワー将軍もここの出身。
さて、アメリカにとって基地は日本のどこにあっても構わないというのが一般的な発想だが、日本政府はなぜか沖縄に固執する。同様に福井県の原発にも固執する。そんなに動かしたいのであれば、東京湾に移設せよ、普天間も。ウエストポイント出身者が統括する嘉手納基地に、普天間基地のフロント部隊で殴りこみ部隊。一時にせよその移設を主張する某二人の敗戦国の国会議員(安保容認)は、アメリカ軍のプライドに対し無知極まりない。また、今度も出馬表明をした那覇市長(安保容認)の普天間を硫黄島へと発言は、米軍ベテランたちが「硫黄島だけは返還させない」とまでいわしめた島で多くの血と汗で得た島でもある。アメリカから見て、そこに普天間基地移設という発言は、無礼を通りこした内政干渉である。
2006年発行のマイク・モラスキー/鈴木直子訳『占領の記憶/記憶の占領ー戦後沖縄・日本とアメリカ』青土社 がある。興味を持ったのが「戦後日本の表象としての売春ー特殊慰安施設協会/RAA以降の売春/売春と日本の出版業界/『日本の貞操』/『女の防波堤』」に出てくる本は、私が1964年に神田神保町の古書街で出会った本であると同時に、近く那覇市歴史博物館で始まる「沖縄戦と日本軍『慰安婦』」展の関連でも知見が得られた。先の神保町では安藤明について書かれた本も知った。
安藤明 あんどう-あきら
1901-1962 昭和時代の実業家。
明治34年2月15日生まれ。昭和11年土建業大安(だいあん)組を設立。戦時中は軍需品輸送や飛行場建設などを手がけ,終戦直後にはマッカーサー来日にそなえて厚木飛行場を整備。GHQ用社交場「大安クラブ」を経営したが贈賄容疑で逮捕された。昭和37年8月15日死去。61歳。東京出身。
月光仮面/七色仮面
澁澤龍彦は『幻想の画廊から』(美術出版社1967)で「仮面のファンタジアー仮面の効用には、かかる人間的条件からの超脱、そしてそれに伴う神あるいは動物(悪魔といってもよい)への接近という、おそらく太古から人類に普遍的であったにちがいない、一種の変身願望ともいうべきものがひそんでいたと思われる。
悪魔とは『問いかける者』であり、『他者』であると言われている。この定義は、仮面にもそっくりそのまま当てはまるであろう。」とする。
紀元七世紀にさかのぼる現在の木彫りの伎楽面は、世界最古の遺品であり、その後の長い仮面劇の歴史的発展による洗練の跡は、世界に比類のないわが国独特の芸術的、民俗学的遺産であろう。(ちなみに、オセアニアやアフリカの仮面は、どんなに古くても、十九世紀以前にさかのぼるものはないという。)
最近、那覇市図書館でジル・ネレ『Devils 悪魔』を見る。日本の大津絵に描かれた鬼も載っている。
1968年11月『血と薔薇』創刊号□写真ー篠山紀信・奈良原一高・細江英公・深瀬昌久・早崎治・立木義浩